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町内に2校ある大磯町立中学校の学校給食で異物混入が相次いだ問題で、町の委託を受けている給食業者が提供先の幼稚園など約30カ所に事実とは異なる内容の文書を配布していたことが22日、分かった。事実誤認のほか、責任逃れとも受け取られかねない記述もあり、町側は委託先の変更も含めて検討に入った。
文書は、給食業者が提供している県西部の私立幼稚園などから問題の説明を求められ、19日に配布。社長名に社印が押され、▽異物混入が100件とあるが90%以上は髪の毛。弊社で混入したと考えにくい案件も含む▽(大磯町の)1校にのみ100件の異物混入は製造比率からみてもおかしい−などとしている。だが、町は20日の会見で「異物混入は84件。工場での混入が明らかな15件のうち髪の毛は3件あった」などと発表していた。
また、文書には「(弁当との)選択制であれば、食べたくなければ注文しなくていいで済んだ話。半ば強制的に始まった全員給食。反対派の声も多く、反対派からのリークで騒ぎになった」などの記述もあった。都内の給食業者の本社社長室は取材に対し「神奈川県内の役員が事後報告で出した書面で、社の正式なものではない。おわび状を出して対応し、町には状況を説明したい」と釈明した。
一方、文書は22日の町議会でも取り上げられ、町教育委員会は「われわれとしても残念な文書。契約そのものについて顧問弁護士と相談を始めた」と述べた。
町教委によると、デリバリー方式の学校給食は2016年1月に導入。委託先の給食業者は綾瀬市内の工場で製造したものを配送・提供している。食べ残しの多さが問題視されていたが、その後、髪の毛やプラスチック片などの混入があったことが明らかになった。