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三重県鈴鹿市で建物の出入り口付近に釘がばらまかれる被害が相次いでいる。警察に届け出のあった民間の被害を含めると、延べ48カ所で計3千本を超えることがわかった。火曜日の朝に発見されるケースが多いが、謎は多い。関係者は「誰が、何のために……」と首をかしげる。
市と県の発表では、公共施設の被害は市役所などがある神戸地区を中心に延べ20カ所で確認され、計約1330本に上る。見つかった釘は約2・5〜5センチ。
最初に見つかったのは今月2日。大型連休の谷間の火曜日の朝だった。市役所の立体駐車場の入り口に釘60本がばらまかれているのを清掃員が見つけた。
市の職員が近隣を見回ると、駐車場の他の入り口や、法務局など7カ所で計約370本が見つかった。市消防本部の前でも釘約200本が見つかった。
いずれも車道に面した駐車場の出入り口で、釘は無造作に散らばっていた。市の職員は「前日の夜に車や自転車で道を走りながら、駐車場に向かって釘を放り投げたのでは」と推測する。翌3〜4日には、周辺の学校などでも見つかった。
公共施設で次に釘が見つかったのは、2週間後の16日火曜日。4カ所で計約265本に上った。いずれも、2日に続いて2度目の被害だった。
消防本部の職員は「車が釘でパンクし、救急で駆けつける最中に走行できなくなっては市民に迷惑がかかる」とため息をつく。
消防本部は夜間に、ほぼ1時間ごとの見回りをしていた。15日午後11時の見回りでは釘を確認できなかったが、翌16日の午前0時半に見つけたという。
日中や他の曜日に釘をまかれた可能性が高い施設もある。2日の昼ごろに釘が見つかった市中央消防署東分署の職員は「午前に見回りした時はなかったのに」。4日木曜日に発見した市文化会館の職員は「前日までの見回りでは見あたらなかった」と話す。