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佐野研二郎氏(43)がデザインした2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーの劇場ロゴに似ていると指摘されている問題で、大会組織委員会が使用を中止する方針を固めたことが1日、分かった。決定した五輪公式エンブレムを見直すのは極めて異例の事態となる。
1日午後、大会組織委員会や東京都などの代表者で構成する臨時の調整会議が開催され、今後の対応を協議する。
7月24日に発表された佐野氏のデザインを巡っては、ベルギーの劇場ロゴのデザイナー、オリビエ・ドビ氏が差し止め訴訟を起こしたほか、佐野氏が提出したエンブレムの活用例の写真がインターネット上の個人サイトから転用されている、デザインの原案が別の展覧会のポスターの一部に似ているなどといった疑惑が浮上するなど問題が続出していた。
佐野氏は五輪エンブレム以外の作品についても8月14日に、複数のデザイナーと共同制作したサントリービールのキャンペーン商品に、他作品の模倣があったことを認めて謝罪。事務所のスタッフが佐野氏の管理の下で作成し、自身の作品ではなかったとしている。
会議には組織委の森喜朗会長、遠藤利明五輪相、東京都の舛添要一知事、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長らが出席する見通し。