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青森地域広域消防事務組合の中央消防署救急隊(青森市)が、119番通報で出動した際、同市内の50代女性を現場の状況などから腐乱死体と誤認し、搬送せずに一時引き揚げていたことが1日、分かった。現場を引き継いだ青森署員が生存しているのに気付き、救急隊が再度出動し、病院に搬送した。女性は脳疾患で現在も入院している。
同組合は1日、同市で会見し、「思い込みによる判断ミス。搬送の遅れによる病状の悪化は確認されていないが大変申し訳ない」と謝罪した。
同組合によると、7月31日に女性宅の付近住民から青森署に「2、3日前から姿が見えない」と通報があり、署員が1階で倒れている女性を発見し、119番通報した。
救急隊は同日午前9時20分ごろ到着。女性の両脚の皮膚が変色し、全身が茶色の液体で覆われ、異臭も漂っていたことなどから、隊長の男性消防指令補(41)が呼吸や脈拍などを確認せず、死体と判断した。
隊員は署員に引き継ぎ、現場を離れたが、約5分後に「女性がうめき声を上げ、脈もある」との連絡で引き返した。再び現場に到着したのは、同日午前9時35分ごろだった。
同組合は確認を怠ったとして、出動した隊員3人を懲戒処分する方針。