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兵庫県尼崎市で起きた連続変死事件に絡み、角田美代子被告(64)=傷害致死罪などで起訴=として読売新聞に掲載された顔写真について、同市在住の女性(54)が30日夜、大阪市の弁護士事務所で記者会見し、「掲載された写真は私」と名乗り出た。同じ写真は共同通信社も配信しており、地方紙など複数の加盟社が使用した。
女性や同席した弁護士によると、女性は23日、購読している読売新聞に美代子被告として掲載された事件関連記事の顔写真を見て、「自分に似ている」と思った。その後にテレビでも同じ写真が放映され、「私と確信した」という。
女性は、掲載写真と同じものという写真を自ら持参。1993年4月、尼崎市の小学校入学式で撮影され、児童が保護者と一緒に写った集合写真という。女性は入学式の時に長男と一緒に写ったものと説明した。
読売新聞大阪本社によると、写真掲載は今月23日付朝刊から29日付朝刊まで計9回。美代子被告側の弁護人から本人でないと指摘があった。
共同通信社によると、入学式の写真は23日、美代子被告の長男の同級生の母親から提供され、同被告かどうかの確認作業をした上で配信したという。
読売新聞大阪本社広報宣伝部は「改めて取材したところ間違いと分かった」とコメント。31日付朝刊におわびを掲載するという。共同通信社総務局は「別人の可能性が極めて濃くなったので、写真を取り消した」としている。
美代子被告について、女性は「記憶にない」と説明。弁護士は「写真がこれ以上広まらないようにしてほしい」と述べた。