東日本大震災を受けて福島県いわき市が発行する被災証明書とみられる書類が、インターネットのオークションサイトに出品されていたことが18日、分かった。東北地方の高速道路が20日から無料になる制度が始まるが、無料で利用するには、各自治体が発行する罹災(りさい)、被災証明書が必要。出品者は「無料で高速道路が通行できる」などと落札を呼びかけていた。専門家によると、有印公文書偽造の罪に問われる可能性があるという。
被災証明書とみられる書類が出品されていたのは、オークションサイト大手「ヤフーオークション」。出品者の説明によると、落札価格は5000円で9人まで落札可能。証明書は「埼玉県からメール便で発送する」と記してあった。
オークションの期間は6月18日午前1時4分から21日午後8時53分までの約3日間。いわき市長の渡辺敬夫氏の押印もあるとしている。しかし、掲載された写真では、市長名は確認できるが、押印は写っていないことから、何らかの形で偽造した可能性がある。すでに出品は削除されており、落札者はいなかったもようだ。
20日から、東日本大震災の被災者を対象に東北地方の高速道路が無料化される。各自治体が発行した罹災証明書、被災証明書を料金所で提示すれば、無料で利用できる。ただし、免許証など本人確認ができるものを同時に提示する必要があり、いわき市は「被災した本人と家族以外は高速道路は無料で利用できないので、落札しても無効です」と話した。
罹災証明書には建物の損壊の程度により国が認定した基準があるが、被災証明書には基準がない。いわき市では、被災証明書の発行には、住所、氏名、年齢、被災場所、状況などを書類に記入する必要があり、即日取得可能。これまで10万通を発行したという。出品者の被災証明書には状況について「原発事故の影響を考慮し、避難するもの」と書かれているという。同市では、警察への届け出も検討している。
被災証明書は有印公文書。偽造し、使用した場合は、有印公文書偽造、同行使の罪に問われる可能性がある。日大名誉教授の板倉宏氏(刑法)は、「公文書偽造は1年以上10年以下の懲役です。また、被災証明書が偽物であれば、詐欺罪に問われる可能性もありますので、懲役15年以下になると思います」と話している。
何でもかんでも出品したらいいもんじゃないでしょう・・・。
まぁ、多分すぐに調べたらIDから出品者の詳細はすぐに明らかになるでしょうね。
もしこれが本物であれば、それを悪用した人間は相当おかしいな・・・。
偽造であれば、またろくでもない話だし。
本人確認できる仕様にしないとこの手のは品を変え、続きそうだなぁ。